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アデレードで頑張る人を応援

アデレードで活躍する日本人にインタビュー。アデレードを訪れた経緯や現在の活動、これからのことなどについて聞いてみた。
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 日本とオーストラリアでの経験を生かす

介護士
Careworker
國分 春美 (こくぶん はるみ)

アデレードでケア・ワーカーの仕事を始めて6年目の國分さんは、 日本と合わせると12年以上のキャリアを持つベテラン介護士。最近では、日本とオーストラリア双方での職業経験を生かし、日本の看護・介護従事者および学生のための視察や研修を行うNPO法人活動にも積極的に取り組んでいる。

アデレードで永住権取得

日本の大学生時代にアメリカへ語学留学したことが今の生活に繋がっているという國分さん。「たった1ヶ月だけの留学でしたが、自分自身がすごく成長できたと実感しました」。その充実感と、さらに語学を学びたいという熱意が、日本で2年間介護士として働いた後に再び語学留学をする原動力となった。2回目の留学先はシドニー。そしてこのときにオーストラリアに永住しようと言う意思が固まったという。
その後、日本へ一旦帰国してSkilled-Independent Regional (SIR)ビザ申請に必要な職歴のポイントとIELTSの点数を獲得することに励み、努力の甲斐あって条件を達成。「オーストラリアに移住する前に他の国も見てみたい」とニュージーランドで約1年半の介護士勤務を経て2008年8月、アデレードでの第一歩を踏み出した。
しかし、 念願のオーストラリアに到着したとはいえ、永住権取得への道のりはまだ長かった。SIRビザから永住権を取得する場合の条件の一つとして、一定時間就労しなければならないという条件があるからだ。日本の介護士資格はオーストラリアでは認められないため、 國分さんはすぐに学校に通いAged CareのCertificate III取得に励んだ。その間、介護士として働きたいという強い熱意と、日本とニュージーランドでの介護士としての 職業経験が認められ、アデレードのレジデンシャル・ホームでケア・ワーカーとしての就職に成功し、その後永住権を取得することができた。國分さんは現在も同じホームに勤務している。

 

充実した労働環境

ケア・ワーカーの仕事内容は主に、介護施設入居者のシャワーやトイレの補助や食事介助などハードワークだが、國分さんの仕事は 忙しいながらも充実している。それは、オーストラリアのホームでは一人一人の入居者としっかり向き合う時間が持てるからだという。「 入居者一人一人に 1日1回は笑ってもらいたいです。それは、夜勤の際に就寝前だけ接する入居者に対しても変わりません。夜寝る前の少しだけのおしゃべりでもいいから笑ってもらって、いい夢をみてもらえたらうれしいです」と、國分さんは先輩介護士からの教えでもあるポリシーを胸に自ら楽しみながら仕事に取り組んでいる。さらに、日本の介護現場と大きく違う点は、オーストラリアでは被介護者を持ち上げたり抱えたりする際にリフターという移乗機器が使われているということ。そのおかげで、肉体的にも精神的にもとても働きやすい環境だと國分さんは話す。
また、オーストラリアはシステム作りがうまく、長期休暇を取得しやすかったり、ライフスタイルに応じてシフトに柔軟性を持たせられることなどもオーストラリアの労働環境の優れたところだという。実際、國分さんは現在仕事を週に2回のパート勤務にすることで生後11ヶ月になるお子さんの育児とのバランスをとっている。「介護と子育てには通じるものがあると思いますが、『教育、成長』という面は介護にはありませんので、これから母親としての本質が試されるときですね。仕事はもちろんやりがいを持ってこれからも続けていきますが、母親としても成長していけたらいいなと思っています」。

 

JANCAの活動

國分さんはアデレード在住の日本人看護師内藤由美さん、西上すぎかさんとともにNPO法人JANCA (Japan Australia Nursing Care Association)の設立メンバーでもある。昨年設立されたJANCAの活動内容は、日本から視察に訪れる医療、介護従事者のために現地の病院や介護施設、福祉器具を扱うショールームなどへの見学ツアーの実践や通訳に加え、看護協会、高齢者虐待防止機関を回るツアーの実施など多岐にわたる。また、フリンダース大学付属語学学校IELIとの共同プロジェクトによる、留学生を対象にした英語学習+看護・介護現場視察研修ツアーも開始予定だ。実際、これらの活動を通じて日本から訪れた看護、介護従事者がオーストラリアの労働環境の良さなどを認識し評価してくれているという手応えも確かだという。
「いずれは、労働システムや労働環境の改善、発展を目標にした看護、介護従事者、学生のための日本人コミュニティーを作りたいですね」。
國分さんの夢はJANCAとともに国境を超えてますます広がっている。

 

JANCAについての詳細: http://www.janca.org.au/

のほほん介護士、海を渡る。--- 大人気の國分さんのブログはこちらから
現場視察ツアーにスタッフとして参加した際、オーストラリアの介護について知りたい人がたくさんいることに気がついて始めたというブログ。介護現場の出来事や感想、アデレードでの生活などが楽しく綴られている。

 

取材: 2014年7月