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これからの人たちのためにも

美容師 / Hairdresser 
須田 浩史(すだ ひろふみ)

 


アデレードで美容師として活躍する須田浩史さん。日本で働いているころには想像もしていなかったというオーストラリア生活も7年目を迎え、公私ともに充実したアデレードライフを楽しんでいる。

出会い

日本で美容師をしていた浩史さんがオーストラリアに来るきっかけになったのは奥さんの志帆さんとの出会いだった。実は志帆さんは高校生のときにアデレードに留学してそのまま現地の高校を卒業。そしてアデレードが拠点でオーストラリア国内でも定評のあるサロンClip Jointの付属専門学校Clip Joint Educationに入学し、卒業後に日本に帰国していたのだった。

グローバルな展開で日本でも人気のあるサロン TONI&GUYで出会った浩史さんと志帆さんだが、当時美容師として多忙な日々を過ごしていた浩史さんは、志帆さんからオーストラリアのゆっくりとしたライフスタイルや、美容師でも夕方5:00に仕事が終わって週休が2日あることなどを聞いてもまったく想像がつかなかったという。

 

アデレードへ

二人が結婚する頃、美容師としてのキャリアも10年を迎え、独立して自分のサロンを出店するなど将来について真剣に考えるようになっていた浩史さんだが、海外に出てみたいという気持ちも元々持っていたという。そして志帆さんの勧めとワーキングホリデービザがとれる最後の歳ということも背中を押し、思い切ってオーストラリアで美容師として働くことにチャレンジすることにしたのだった。
2010年、行き先はシドニーだった。

当初二人はワーキングホリデービザから志帆さんが美容師として永住ビザである独立技術ビザを取得してそのままシドニーで働くことを考えていた。しかし、ちょうどその頃ビザの規定に大きな変更があり、美容師としての独立技術ビザ申請に対する審査がしばらく先延ばしされることになってしまった。ビザを繋いでいくことに問題が発生し、様々な選択肢を検討していた二人だったが、そんな折、Clip Joint が、付属専門学校の留学生第1期卒業生で東京の人気サロンで活躍していた志帆さんをアデレードのサロンに迎え入れてくれることとなった。そして2011年7月、二人はオーストラリアでの本格的な移住生活をアデレードで始めたのだった。

 

美容師として働く

アデレードではClip Jointの別々のサロンで働くこととなった志帆さんと浩史さん。浩史さんは「スタッフはローカルの人間しかいないのに英語がまったくできなくて最初の頃は地獄のようでした(笑)」と語るが、一方ではオーストラリアの職業技術査定で日本での実績や技術を認めてもらったり、英語の練習のためにClip Joint Educationでトレーニングを行うなど努力を重ねていた。

そんな浩史さんだが、オーストラリアでの美容師キャリアも長くなるにつれ、日本の時との技術的な大きな違いに気がついたという。
「技術的にはオーストラリア人の髪を切るほうが簡単なんです。一般的にアジア系の人は頭の鉢が張っているので前から見ると丸い形で、後ろは絶壁です。だから西洋人のカットをアジア系の人にそのまま当てはめると“ちびまる子ちゃん”になってしまいます」。
浩史さんは、それがアジア系の人がローカルのサロンに行っても満足できないことがある技術的な理由の一つだと考えている。

そんな技術的な違いも今ではローカルの人とアジア系の人とのスイッチを自然に切り替えながら、浩史さんは国籍を問わず多くのお客さんに満足を提供し続けている。
「こちらの人は気に入らなかったらそうハッキリ言いますが、気に入ったと言ってくれる人はその次も必ず来てくれます。やりがいがありますし、やっていて楽しいです。働く時間もメリハリがあっていいです。日本で働いていたときよりストレスは全然少ないです!」

 

新たなチャレンジ

アデレードでの生活を満喫する浩史さんと志帆さんは、まもなく2歳になる長男の悠士くんのこれからの教育のこともあり、このまま移住生活を続けていく考えだ。そして浩史さんは、日本でも考えていた自分のサロンを出店するという夢ばかりでなく、これから海外に出ることを目指す美容師への環境作りという新たな構想をアデレードで実現させていく計画だ。

「こちらで改めて思うことは日本の美容師の技術は高いということです。英語ができれば世界で通用する力があると思います。私は英語ゼロからのスタートで何とかここまでやってきましたが、これからは自分の経験も踏まえて英語ができないために日本を出たくても出られない人たちが一歩踏み出せるような環境を作っていかれればと思っています。まだ具体的には分かりませんが、英語を学べる仕組みやビザのサポート体制の整備の他にも、同業の方たちとの連携も必要かもしれません。特にアデレードはビザの面で他の大都市と比べてメリットがありますし、日本人も少ない分ローカルコミュニティとの接点も多いので、英語の上達という点でも有利な場所です。いずれにしても“アデレードならでは”というものを作っていきたいと考えています。そして、日本の技術やサービスでローカルの人たちをもっと満足させてあげられるといいですね」。


(須田浩史さんの連絡先:
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取材:2016年8月