ちょっと気になるお金のはなし

ビジネスを始める前の考慮点

吉住京子
メルボルン在住のオーストラリアでは珍しい日本人ファイナンシャル・プランナー。 難しいお金のことを分かりやすくアドバイスする「お金の専門家」として、個人からビジネス・オーナーまで幅広いクライアントを持つ。日本人コミュニティー向けメディアでの連載記事やセミナーなどでも活躍中。
[ www.fpkyoko.com.au ]

いつかは自分のビジネスを始めたいと思っている方からのお問い合わせもよくあります。ビジネスプラン、ターゲットマーケットやUSPを考えたり、 セールスとマーケティング戦略方を作り上げたりと私の好きな分野ですが、まだ仕事をしていてビジネスを始める前に考慮しておくべき点をファイナンシャルプランナーとしてあげてみました。

1. 負債の見直し
ビジネスの1年目は大変です。お金が一番のストレスになりがちです。ホームローンなどのレートをチェックし少しでも出費をセーブ。お金の取り出し可能な口座を設けたり、必要であればインタレストオンリーに変更する事もできるでしょう。会社員をやめるとローンを組むのが大変になりますので、毎月のお給料がある間にする必要があります。

2. インカムプロテクション保険の加入
自分が事故や病気で仕事ができない時に支払われる保険ですが、加入するには安定した定期的な収入を見せる必要があります。ビジネスを始めた時にはこの証明をするのが難しいでしょう。そんな時に病気や事故になったら大変。

3. 貯金
収入にアップアンドダウンがあることを見込んでいざという時のための貯蓄や非常準備金、当座貸越などあるといいでしょう。その為個人とビジネスの出費を把握しておく必要があります。

4. 出費の把握
自分が計算している以上のコストがかかることを前提と考えておきましょう。ビジネスの先輩たちに成功と失敗談などの話しを聞きましょう。

5. サービスや単価を決めたらどのくらいの収入が見込めるのか考え、どのタイミングで仕事を辞める事ができるのか計画を立てる
パートで少しづつ下準備やビジネスを始める事ができるのでしょうか?仕事を辞めてゼロから始める場合は生活していく為もっと多くの貯金が必要になります。

6. ビジネスの構成を考える
会社員からコントラクターに切り替える事はできますか?もし全く違う分野でビジネスをするなら、Sole traderにするのか、パートナーシップ、会社、もしくはファミリートラストなどにするのか考慮。そのメリット、デメリットも把握しておきましょう。

7. メンターを持つ
やり手のシェフだからといってレストラン経営に成功するわけではありません。今までとは違ったスキルがビジネスには必要になります。準備段階では特にビジネスに素人の自分を応援してくれるメンターを探しましょう。ビジネスが大きくなるにつれ、またお金関係、マーケティング関係、そして自分のメンタル面など違う分野にそれぞれメンターが必要になるかもしれません。

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