ちょっと気になるお金のはなし

離婚の理由2位はお金

吉住京子
メルボルン在住のオーストラリアでは珍しい日本人ファイナンシャル・プランナー。 難しいお金のことを分かりやすくアドバイスする「お金の専門家」として、個人からビジネス・オーナーまで幅広いクライアントを持つ。日本人コミュニティー向けメディアでの連載記事やセミナーなどでも活躍中。
[ www.fpkyoko.com.au ]

幸せな家庭を築くために是非パートナーさんとして欲しいことは、お金の話です。
私の友達でもお金の話をせず、結婚した後に「思っていたより稼ぎがなく、借金が多い」と旦那さんの実情にショックを受けた人もいます。金銭感覚の違いは離婚の理由の上位に入っています。これからでも遅くないので、結婚されている方も話す機会を設けてください。
お金の話はみんな嫌いです。縛られるのではないのか、自由がなくなるのではないかと構えてしまいます。ですので、お金の話よりも自分達の夢や将来のビジョンの話から入るといいでしょう。女性は男の人の話を聞いてあげましょう。男性が一家の頭だとしたら、女性は頭を動かす首だと私は思います。どのようにコミュニケーションをとってモチベーションを上げるのかが鍵です。命令や義務ではなく、お願いする、頼るという姿勢の方が男性は受け入れやすいのではないでしょうか。また、女性のしっかりとしたビジョンを聞いてそれを叶えてあげようと頑張る男性もたくさんいます。自分と違う価値観でも否定せず、お金を何に使うと幸せなのか理解する姿勢で話し合いに臨んでください。二人の将来や楽しみのため、一緒に貯金しようと同じ方向を見ることができれば最高です。

これから結婚する女性に覚えておいて欲しいことは、男性は一般的に結婚式にモチベーションはありませんし、大金を使うのもどうかと思っている人が多いようです。そのため、二人で納得いく予算を決めてその中で女性が好きなようにやりくりするのがいいと思います。私も何を妥協して何は妥協できないのか考え予算内で結婚式をしました。
あともう一つ女性に考慮して欲しいのは「万が一の貯金」を持っておくということです。結婚の時のお互いの貯金を全て明かすかもしれませんが、自分の為の貯金を持っていてもいいと思います。女性は出産や子育てなどフルタイムで仕事ができない時期があります。またオーストラリアに移住している場合、親の介護・不幸、離婚など万が一のことがあった時にはお金が必要になります。今まで日本人女性とオーストラリア人のカップルの離婚をいくつも見てきていますが、ほとんどの場合女性が不利になっています。自分を守る貯金というのは自分のために持っていてもいいと思います。またそんなお金があれば、パートナーがピンチの時に救うこともできますし、安心と心の余裕ができますね。