おすすめスポット

カンガルー島

貴重な動植物の宝庫

Photo: South Australian Tourism Commission
南オーストラリア州の沖合16km、アデレードから南へ約143kmに位置し、本島から離れているため、開発や外来種による影響を受けなかったことが幸いし、オーストラリア独自の貴重な動植物の宝庫となっている。

豊かで美しい自然も大きな魅力で、島内には1つの国立公園と23の自然保護区が点在している。島内には約890種の固有植物が生息し、そのうち250種は既に知られている植物である。春から夏(8-11月)にかけては、これらのワイルド・フラワーが咲き乱れ、島の景観に色を添えてくれる。黄色の花をつけるGolden Wattle、Scarlet Bottlebrush、オレンジ色のCockies Tongue、紫色のFringe-lily、緑と赤のCorrea、ピンク色のAzure Daisy Bush、白と黄色のRice Flower、緑とオレンジ色のGrevilleasなど。50種以上のランの花も島の各所で楽しめる。その他各種マリンスポーツも楽しめる一大リゾートである。少人数での参加には4WDツアーがおすすめ。
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アクセス

Photo: South Australian Tourism Commission/Adam Bruzzone

フェリーで

アデレードのセントラル・バスターミナルからシーリンクSealinkのバスを利用してケープジャービス(Cape Jervis)まで行き(所要時間1時間)、接続するシーリンクのフェリーでカンガルー島東端のペネショー(Penneshaw)へ向かう(所要45分)。このフェリーはバイクや車を積むことができる。

飛行機で

アデレード空港からキングスコート空港まで、カンタスリンクQantaslink、リージョナル・エクスプレス(Regional Express)が毎日3便フライトを運行している。(所要約30分)。キングスコート空港からは、キングスコートまでエアポートシャトル・サービスAirport Shuttle Serviceが、キングスコート、アメリカンリバー、エミューベイの各町まではキングスコート・エアポートトランスファーKingscote Airport Transfersのバスが運行している。

ペネショー Penneshaw

本土からのフェリーを迎える港がある、言わばカンガルー島の玄関口。港の直ぐそばから始まる海沿いの小高い丘の上には、夏の避暑に利用するサマーコテージが並び、休暇に最適な静かで小さな街。この町で見逃せないのが、美しい日の出と日没後に行われるペンギンツアー。キングストン空港から車で約30分。

キングスコート Kingscote

島の北東に位置するネピアン湾に面した人口約2000人の町。海を背景にした美しい町で、ツーリスト・インフォメーション・センターや銀行、ホテル、スーパーマーケットなど、町の機能を果たすものがひと通り揃っている。ペンギン観察ツアーに参加したり、波止場でペリカンの餌付けに参加することもできる。ペネショーの船着き場から車で約60分。

カンガルー島の動物たち

野生動物の宝庫、カンガルー島。大自然の中で、この国特有の珍しい動物たちと出会うポイントは数多い。

コアラ Koala

有袋類で夜行性のコアラは現在、島内に約5000頭生息するといわれ、好物のユーカリの繁る場所で観察できる。

カンガルー Kangaroo

島の名前にもなっているカンガルーには、フリンダーズ・チェイス国立公園などで出会える。

フェアリーペンギン Fairy Penguin

別名リトル・ペンギン。体調は30cmほどで、昼間は海中でエサを探し回り、夜になると浜辺の灌木や岩の下に掘った巣穴に戻ってくる。騒々しい声を発しながら集団で行動する姿は実に愛くるしい。

オオトカゲ Goanna

体調約1mの両生類で、鳥や卵などの捕食する動物。時々、動物の死骸を求めて道路を徘徊している姿が目撃できる

アシカ Sea Lion

つぶらな瞳とユーモラスな仕草のアシカとの出会いはこの島でのハイライト。シール・ベイが生息地。

リーフィー・シー・ドラゴン Leafy Sea Dragon

タツノオトシゴの一種。島周辺のダイビング・スポットでこの珍しいリーフィー・シー・ドラゴンに出会う確立が高い。

ケープ・バレン・グース Cape Barren Goose

南オーストラリア州で珍しい鳥として登録されている。繁殖期は5-8月。平均2年で大人に成長する。

ハリモグラ Echidna (Spicy Anteater)

卵を産む珍しい哺乳動物。硬い針に覆われている。運が良ければ、ハリモグラがねばねばした舌でアリを捕まえる姿を見ることができる。

ペリカン Pelican

キングスコート周辺の海岸に生息する。夕方になるとカンガルー島の名物の一つとして知られる"ペリカン・オジサン"が海岸で群れるペリカンにエサを与えるシーンが見られる。
※自分たちで勝手にエサを与えないこと。

カンガルー島のおすすめスポット

シール・ベイ自然保護区 (SEAL BAY CONSERVATION PARK)

珍しい野生のアシカを間近で観察

Photo: South Australian Tourism Commission

カンガルー島南側にある海岸で、オーストラリア国内で2番目に大規模なアシカの繁殖地。しかも、野生のアシカを間近に見ることができるのは、世界でもこの海岸だけ。アシカは保護動物に指定されているので、観察にはレンジャーの同行が必要。9:00-16:00の間は1日約10回、約45分のガイドツアーが実施されている。

www.environment.sa.gov.au
TEL: (08) 8559-4207
(開) 毎日9:00〜17:00(夏季スクールホリデー中は9:00〜18:00)
(休) クリスマス
(料金) ビーチツアー/大人A$37、子どもA$21

フリンダーズ・チェイス国立公園 (FLINDERS CHASE NATIONAL PARK)

オーストラリア最大級の国立公園

島に西端にある国立公園。総面積7万4000ヘクタールは、オーストラリアでも最大級。カンガルー島の自然環境が色濃く残り、コアラやカンガルー、ワラビーなどの野生動物を間近でみることができる。ビジター・センターではウォーキング・トレイル・ガイドを入手できる。キャンプサイトも随所にあり、ロッキー・リバー・キャンプエリアにはトイレやシャワーなどが完備されている。

www.environment.sa.gov.au
TEL: (08) 8559-7235
*2020年6月現在休園中(再開園時期未定)

リマーカブル・ロックス (REMARKABLE ROCKS)

巨大な奇石は自然が創ったオブジェ

Photo: South Australian Tourism Commission
フリンダーズ・チェイス国立公園の中にあるリマーカブル・ロックスは、カンガルー島随一の景勝地。巨大な奇石は、御影石が長年にわたり波と風に浸食されてできたもの、高さ30mにも及ぶ岩が見る角度により形が変化するさまは、まさに自然が創った芸術品と言うにふさわしい。近くにはアーチ型に侵食されたアドミラルズ・アーチもある。

アドミラルズ・アーチ (ADMIRALS ARCH)

荒波に削られたアーチ型の岩

Photo: South Australian Tourism Commission
島の南西にある奇岩。せりだした岬の中腹が風と波の浸食を受けてくりぬかれ、アーチ状になったもの。遊歩道がアドミラルズ・アーチの上を通るようにつくられており、アーチの向こうは海、という不思議な光景を目の当たりにできる。また、遊歩道の先端からは岩場で遊ぶニュージーランド・ファー・シールという種類のオットセイが多数見られる。岬の突端に位置するので強風に要注意。

ケリー・ヒル鍾乳洞 (KELLY HILL CAVES)

ガイドツアーでしか見られない鍾乳洞


島の南部、ケリー・ヒル自然保護区にある。鍾乳洞の中では、長い年月をかけて少しずつ形成されてきた鍾乳石や石筍が観察できる。人の手では決して作り出せない神秘的な光景が魅力。内部に入るにはガイドツアーに参加しなければならない。周辺にはユーカリとヒースに覆われた美しい景色が広がる。

www.parks.sa.gov.au
TEL: (08) 8553-4464
*2020年6月現在休園中(再開園時期未定)

リトル・サハラ (LITTLE SAHARA)

突如現れる真っ白な砂漠

Photo: South Australian Tourism Commission
シール・ベイの数キロ北西に位置する、オーストラリアでは珍しい砂丘地帯。一度足を踏み入れると、起伏の激しい真っ白な砂の丘が、永遠に続くかのように広がっている。その印象的な光景は一見の価値あり。砂丘をサンド・ボードで滑るのも楽しい。

クリフォーズ・ハニー・ファーム (CLIFFORD'S HONEY FARM)

お土産にリグリア・ミツバチの蜂蜜を

Photo: Meaghan Coles
1860年代にイタリアから持ち込まれ、世界ではもうここにしかないと言われているリグリア・ミツバチの純粋種を飼育している。生産するハチミツは年間10トンにも及ぶ。ガラス張りの巣を見学できるほか、ハチの習性などを知るツアーも実施されている。3種類のハチミツのテイスティングが無料でできるので、購入の前にぜひ試してみたい。ビーズワックス・キャンドルなどのお土産も販売している。

www.cliffordshoney.com.au
Elsegood Road to D'Estrees Bay
TEL: (08) 8553-8295
(営) 9:00〜17:00
(休) クリスマス

エミューリッジ・ユーカリ・ファクトリー (EMU RIDGE EUCALYPTUS DISTILLERY)

昔ながらのユーカリ油の精製工場

Photo: Shaliza Ferragamo
100年以上も前の製法でユーカリ油を精製し、製品化している工場。ユーカリ油は南オーストラリア州最初の産業で、以前は多くの工場があったが今ではここが州唯一のユーカリ油精製工場となっている。ユーカリ油は、傷や打ち身、筋肉痛、鼻づまりなどの薬用効果があるほか、シールはがしやシミ落としなどと用途が広い。ユーカリ油のほか、カンガルー島特有の手工芸品なども販売されている。

www.emuridge.com.au
Willson's Road, Macgillivray
TEL: (08) 8553-8228
(営) 9:00〜14:00
(休) クリスマス

カンガルー島野生動物公園 (KANGAROO ISLAND WILDLIFE PARK)

身近にオーストラリアの固有動物に出会う

Photo: South Australian Tourism Commission
150種類以上のオーストラリア固有の動物たちに会うことができる。コアラ抱っこや各種のツアーも楽しむことができる。

www.kiwildlifepark.com
4068 Playford Highway, Seddon
TEL: (08) 8559-6050
(営) 毎日9:00〜17:00
(料金) 大人 A$28、子ども A$16

ハンソン・ベイ・コアラ・ウォーク (HANSON BAY KOALA WALK)

野生のコアラを探してみよう

Photo: South Australian Tourism Commission
島西側南部のケリー・ヒル保護区(Kelly Hill Conservation Park)とフリンダーズ・チェイス国立公園(Flinders Chase National Park)の間に位置するハンソン・ベイ・サンクチュアリ(Hanson Bay Sanctuary)には、Koala Walkと呼ばれるエリアがあり、自然に生息するコアラが木の上にいる姿を近距離に見ることができる。
※ユーカリには何十もの種類があるが、コアラが好んで食べるユーカリは数種類と言われている。ここハンソン・ベイ・サンクチュアリは安全な自然環境にコアラの好むユーカリが多くあるため、コアラが安心して生活をしている。車を降りて50mほどの並木道を歩くと、木の上で寝ているコアラやユーカリを食べるコアラの姿を見つけることができる。

www.hansonbay.com.au

ビーチ (BEACHES)

Photo: South Australian Tourism Commission
カンガルー島には美しいビーチが多く広がっている。2002年にはVivonne Bayがシドニー大学の調査団のリサーチでオーストラリア1000のビーチのうちナンバー1に選ばれた。他では見ることのできない透き通った青い海、きれいな白い砂、開発され過ぎずに保護された自然との見事なバランスが審査の基準だった。