おすすめスポット

アデレード

人口130万人のオーストラリア第5の都市

人口130万人を抱えるオーストラリア第5の都市。英国風の端正な街並みの中、近代的なオフィスビルと開拓時代の名残りであるコロニアル・スタイルの建物が見事に調和している。この街は1836年に建設が着手された。シドニーやメルボルンなどが英国の流刑植民地として建設された都市であるのに対し、この街は新天地を求めた自由移民によって築かれた理想郷。その卓越した設計による街並みの美しさや住みやすさなどから「世界で最も住みたい都市」の一つに挙げられている。

アデレード市内中心

Photo: South Australian Tourism Commission
市内中心部はコンパクトなサイズな上、無料バスも利用できるので一人歩きも簡単。街の中で一番賑やかな通りは、デパートや様々なショップが立ち並ぶランドル・モール(Rundle Mall)。また、買い物に疲れたらおしゃれなカフェやレストランが軒を連ねるランドル・ストリート(Rundle Street)で一息するのもおすすめ。また、ランドル・モールの一本北側にあり落ち着いた雰囲気のノース・ テラスを散策したり、新鮮な食材でにぎわうセントラルマーケットやアジア系の食材が手に入るチャイナタウンに出かけたりするのも楽しい。近郊には海、丘、自然のままの森が車やバス、トラムで約20分の距離に広がり、アデレードには滞在をしながら気軽に小旅行に出かけられる環境とインフラの充実がある。自然環境に囲まれ洗練された街並み、そして豊富で新鮮な食材に恵まれているアデレードは、オーストラリア風ライフスタイルを体験するには理想的な街である。 街は、東西に流れるトレンス川をはさんでシティとノース・アデレードに分かれ、碁盤の目のように整然と区画整理された1.6km四方の整備された街並みと、緑あふれる公園が取り囲んでいる。シティの中心を南北に通るキング・ウイリアム・ストリート(King William St.)はアデレードの中枢部。国王の名のついたこの道を横断する道があってはならないと、交差する通りは左右が違う名前となっているのがおもしろい。

ノース・アデレード

Photo: South Australian Tourism Commission
アデレードの市街地とトレンス川を挟んで北に広がる地区がノース・アデレード。ビクトリア調とエドワード調の邸宅やコテージ、そして手入れの行き届いた庭園が多い閑静な住宅地。また、おしゃれなカフェやレストラン、ブテッィクも充実したエリアだ。
クリケット会場として有名なアデレード・オーバルやゴシック様式の威風堂々としてセント・ピーターズ大聖堂、それからアデレードの街が小高い丘から一望に見下ろせるライト展望台へ立ち寄りながらノース・アデレードまで散歩してみるのもおすすめ。

アデレード命名の由来

アデレードという名は、ドイツ語で「貴婦人」を意味する。1792年にドイツで生まれたアデレード王妃は、英国王ジョージ3世の息子であるウイリアム4世と結婚。ウイリアム4世はアデレードの街が誕生した当時には英国君主となった。芸術を愛したアデレード王妃はまさに貴婦人として人々に慕われ、自由移民たちは希望を抱いて王妃の名を新天地に名付けたのである。
キング・ウイリアム・ストリートにあるタウン・ホールの玄関ロビーにはアデレード王妃の銅像が立つ。ここでは王妃の部屋や会議場などを巡る無料のツアーを実施している。予約は下記へ。

アデレード・タウンホール
- www.adelaidetownhall.com.au
- 128 King William Street
- TEL:(08)8203-7203
Photo: South Australian Tourism Commission

アデレードのおすすめスポット

スカイシティ・アデレード・カジノ(SKYCITY ADELAIDE CASINO)

大理石の床・天井にシャンデリア輝く社交場

Photo: South Australian Tourism Commission
1920年代に建築されたアデレード駅舎の2階、3階部分を利用して作られたユニークなカジノとエンターテイメント施設。外観および内装がヨーロッパ的で上品かつシックな雰囲気が漂う。2階にはブラックジャック、ルーレットなどのゲームが約70卓、スロット、ポーカーなどのマシンが約800台ある。3階は、ダイニングとビュッフェレストラン。隣接するインターコンチネンタル アデレードホテルとは屋根付きの通路で結ばれている。

www.adelaidecasino.com.au/
North Terrace
TEL: (08) 8212 -2811
(開) 24 Hour 7days
(休) グッド・フライデー、クリスマス
※ レストランやカフェのOpening hoursは各々異なるので、要注意

州議事堂 (PARLIAMENT HOUSE)

南オーストラリア州の歴史の舞台

Photo: South Australian Tourism Commission
1883年の着工以来、完成までに56年の歳月を要した大理石のコリント式建物が州議事堂。議会開催時には14:00から公聴席で見学できる。開催時以外は10:00と14:00の2回の見学ツアーがある。隣接する建物は、1855年に建築され1936年まで議会が開かれていた旧州議事堂。キング・ウィリアム通りとノース・テラスの交差点。

www.parliament.sa.gov.au
North Terrace
TEL: (08) 8237-9100
(開) 10:00〜17:00 (月〜金)
(休) 土・日
(料金) 無料

南オーストラリア博物館(SOUTH AUSTRALIAN MUSEUM)

世界一の規模を誇るアボリジニ・コレクション

Photo: South Australian Tourism Commission
アデレードの街建設期1856年の設立。オーストラリア大陸にかつて生息した恐竜から現在の珍しい動物、太平洋の島々や古代エジプトの文化など展示内容は豊富。先住民アボリジニに関するコレクションは世界一といわれ、芸術性の高い独特のドット・ペインティングは見もの。無料のガイドツアー(約40分)を実施している。ミュージアムショップも充実。

www.samuseum.sa.gov.au
North Terrace
TEL: (08) 8207-7500
(開) 10:00〜17:00
(休) グッド・フライデー、クリスマス
(料金) 無料

南オーストラリア美術館(THE ART GALLERY OF SOUTH AUSTRALIA)

オーストラリア有数のコレクションを誇る

Photo: South Australian Tourism Commission
南オーストラリア博物館に隣接するこの州立美術館は1881年に創立。18世紀のオーストラリアの絵画、彫刻、工芸、服飾、16世紀から今日に至るまでのヨーロッパの美術品収集は実に豊富だ。加えて東南アジアや日本の絵画、陶芸、彫刻なども展示している。カフェ、ブックショップを併設。毎日2回(11:00&14:00)、無料ガイドツアーを実施している。

www.artgallery.sa.gov.au
North Terrace
TEL: (08) 8207-7000
(開) 10:00〜17:00
(休) クリスマス
(料金) 無料

アデレード大学(UNIVERSITY OF ADELAIDE)

アデレード市民の文化、教育のオアシス

Photo: South Australian Tourism Commission
博物館、美術館に隣接し、トレンス川湖畔にいたる広大な緑の敷地を有する大学。140年以上の歴史を持ち、アカデミックな雰囲気の漂うキャンパスには歴史的建物が多い。なかでも中世の古城を思わせるボナイソン・ホール(Bonython Hall)やスコット・シアター(Scott Theatre)は必見。キャンパス内のカフェテリアは一般にも開放されている。学生達に混じっての食事は一寸した学生気分が楽しめる。

www.adelaide.edu.au
North Terrace
TEL: (08) 8303-4455

アデレード植物園(ADELAIDE BOTANIC GARDEN)

南半球最大規模の熱帯雨林温室が自慢

Photo: South Australian Tourism Commission
1855年に設立された16ヘクタールの敷地を持つ植物園で、芝生が広がる園内は市民の憩いの場となっている。オーストラリア原産をはじめ世界各国の植物を栽培している。熱帯雨林の温室や水蓮のコレクションは特に有名。植物園の中央にはレストランBotanic Garden Restaurantもある。毎日10:30から90分の無料ガイドツアーを実施している(Schomburgk PavilionにあるVisitor Information Centreから出発)。花や草木に興味がある人には新しい発見も。

www.botanicgardens.sa.gov.au
North Terrace
TEL: (08) 8222 9311
(開) 8:00 (土・日・祝 9:00) 〜日没(季節によって異なる)
(休) グッド・フライデー、クリスマス

アデレード動物園(ADELAIDE ZOO)

100年以上の歴史を持つ動物園

Photo: Sven Kovac
植物園に隣接、トレンス川河畔に位置する。1883年に設立され、オーストラリアをはじめ世界中からの動物、鳥、爬虫類、魚など1400種類以上を飼育している。動物たちの生態を間近で観察できる餌付けの時間が呼び物、特にアシカ、ライオン、ペンギンなどが人気を集めている。熱帯樹林や庭園なども見もの。また、南半球で初めてパンダがやってきたことでも知られる動物園。市内中心部から歩いても15分の距離。エルダーパークから遊覧船「ポパイ」で行くこともできる。

www.adelaidezoo.com.au
Frome Road
TEL: (08) 8267-3255
(開) 9:30〜17:00 年中無休
(料金) 大人(15歳以上)A$38、子供(14歳以下)A$20.50

タンダニヤ・アボリジニ文化研究所(TANDANYA NATIONAL ABORIGINAL CULTURAL INSTITUTE)

アボリジニアートを堪能

Photo: South Australian Tourism Commission
オーストラリアの先住民アボリジニの人々によって管理・運営されているアート博物館。アボリジニ独特の絵画や文化がパフォーミング・アート、ミュージアム・ギャラリー、ビジュアル・ギャラリー、クラフト・ワークショップの4つのエリアで鑑賞できる。火曜日から日曜日の12:00からディジュリデュの演奏や歴史文化のCultural Performanceツアーも実施されている(有料)。ガイドツアーもアレンジ可能(追加代金)。2週間前までの事前予約が必要。ドット・ペインティングやポスト・カード、楽器などを購入できるショップもある。

www.tandanya.com.au
253 Grenfell Street
TEL: (08) 8224-3200
(開) 10:00〜17:00
(休) 日曜、祝祭日
(料金) 入場無料

セント・ピーターズ教会(ST. PETER'S CATHEDRAL)

歴史を彩るステンドグラスは必見

Photo: South Australian Tourism Commission
着工から35年の歳月をかけて1904年に完成した2つの尖塔が印象的なゴシック様式の荘厳な建物。オーストラリアで最も美しいとされるこの大聖堂はアデレードのシンボルであり、夜間のライトアップされた外観もまた格別。日曜日の10:00-10:30の間と特別なイベント時には8個の鐘でできたカリヨンが力強く心にしみる響きを奏でる。水曜の11:00、日曜の12:30から無料のガイドツアーがある。ノース・テラスからトレンス川を越えて徒歩15分。

www.stpeters-cathedral.org.au
27 King William Road
TEL: (08) 8267-4551
(開) 9:30〜13:00(月)、9:30-16:00(火〜土)、12:00-15:00(日)
(料金) 無料

国立ワイン博物館(NATIONAL WINE CENTRE OF AUSTRALIA)

世界初の本格ワイン博物館が誕生

Photo: South Australian Tourism Commission
歴史的建造物の近代的建築がミックスした館内では、オーストラリア・ワインの産地、歴史などを展示ギャラリーやマルチメディアを通じて知ることができる。国内60以上の産地から集められたワインが揃っている。ワイン・セラーの見学もできる。テイスティング・ギャラリーでは30種類以上のワインが味わえる。ブドウ畑、バラ園、レストランも併設。

www.wineaustralia.com.au
Corner of Botanic Road and Hackney Road
TEL: (08) 8303-3355
(開) 9:00〜17:00
(休) グッド・フライデー、クリスマス、ボクシングデー、ニューイヤーズ・デー
(料金) 無料、試飲は別料金

州立図書館(STATE LIBRARY OF SOUTH AUSTRALIA)

オーストラリアそして州の成り立ちに触れる

Photo: South Australian Tourism Commission
州関連の歴史文献を中心に膨大な資料を蓄積している。写真やデータベースなどから南オーストラリアの発展の経緯や、世界とのかかわりに接することができる。毎月第一水曜日には、一般に公開していない収蔵品を特別に見学できるツアーも実施されている。

www.slsa.sa.gov.au
North Terrace
TEL: (08) 8222-9222
(開) 10:00〜20:00 (月〜水)、10:00〜18:00 (木、金)、10:00〜17:00 (土、日)
(休) 祝祭日

エアーズ・ハウス博物館(AYERS HOUSE MUSEUM)

建国時代の指導者とその生活を偲ぶ

Photo: South Australian Tourism Commission
19世紀半ばにブルーストーンを用いて建てられたかつての南オーストラリア州知事の邸宅。1855年から1897年までアデレード建設初期の時代に知事として7期にわたって活躍したヘンリー・エアーズの住まいで、優雅なコロニアル建設の家屋の中に調度品や衣類などが展示され、当時の一家の歴史を物語る。クリケットの有名な選手ドナルド・ブラッドマンのコレクションも見逃せない。ビデオ、写真、彼の使用していたバッド、ボール、ユニフォームなどを展示している。

www.ayershousemuseum.org.au
288 North Terrace
TEL: (08) 8223 1234
(開) 10:00〜16:00(火〜金)13:00〜16:00 (土・日・祝)
(休) 月曜日、グッド・フライデー、クリスマス
(料金) 大人A$10、子ども(〜15歳)A$5、5歳以下無料

ライト展望台 (LIGHT'S VISION)

アデレードの建設者と街を見渡す

Photo: South Australian Tourism Commission
市の北側、モンテフォオーレの丘に位置し、アデレードの街を少し高い丘から俯瞰できる展望台。アデレードを建設したウィリアム・ライト大佐の銅像が緑あふれる丘の上からアデレードの街を指差して立っている。銅像の裏側には、ライト大佐の名文句「私の首都の地選択が正しかったかどうかは、後世の人達が判断するだろう」が刻まれている。広い芝生に座り、
ゆったりとした時の流れに浸るには最適の場所だ。

Corner Pennington Tce. & Montefiore Rd., North Adelaide
(開) 24時

<ウィリアム・ライト大佐>
アデレードの場所設定に最終的な権限を与えられた測量技師監督ウィリアム・ライト大佐は国際感覚に優れた人物だった。国際的な視野を持った都市建設・測量技師監督としての才覚を買われて南オーストラリア州に渡ったのは1836年。その翌年からアデレードの土地の選定そして建設を開始し、数ヶ月のうちに世界に誇る理想都市の骨格を形成した。1839年に結核にかかり53年の生涯を終えている。